私の日常

「外出自粛」

 

と言われたときは、普段から外に出るほうではないから苦でもないなと思った。むしろ、大学の講義もオンラインになるし就活もWebでラッキー、と。

 

過ごしてみて分かったのは、私は「外出しなくてはいけない」から「外出したくなかった」ということ。

 

つまり、私の出不精は「大学に行って講義を受けなくてはならない」から「大学に行きたくない」だったのか。

 

最近の毎日は睡眠、YouTube、映画、漫画、好きだけど、飽きる。褒められたことではないけれど、大学をサボって気の済むまで惰眠を貪るのが好きだった。講義に行かずにベッドの中で観るYouTubeの方がワクワクしたし、映画も漫画も背徳感があって何処か特別だった。

 

今は如何だろう。疲れないので朝7時には目が覚めてしまう、YouTubeは流し見するようになった。観たいと思っていた映画や漫画もあまり魅力的に感じなかった。

 

天邪鬼だとかそういうことではなくて、要するに何が言いたいのかというと、単にダメだと言われたことをしたかったのだと思う。

 

大学入学までの私は、所謂優等生だった。委員長や生徒会なんかもやったし、内申点のために必死で勉強した。幼い頃からなんとなく大学に入ることは当たり前だと思っていた(思わされていたのかもしれないが)。小中とテストでは満点を取ることが全てだったし、高校は進学校で周りに置いて行かれないように、と必死だった。

 

ところが大学に入ったら如何だ!

なんて自由なんだ!

 

自分だけの部屋、兄弟喧嘩も母親の怒鳴り声も聞こえない、好きな時間に寝られる、夜遅くにラーメンだって食べられるんだ。お酒だって覚えた、それこそ記憶がなくなるまで。自分で全てを決められた。もう一度言うが、褒められたことではないけれど大学にはあまり真面目に通わなかった(頑張って卒業しようね)。それだって、教育を受けるかどうか自分の気分次第だった。

 

 

いい意味でも悪い意味でも私は解放されたのだ。‬

 


いつになるのか分からないが、コロナ禍がおさまったらまた元の私に戻るのだろうか。好きな時に好きなことをすること背徳感と焦りとそして幸せを感じられるようになるのだろうか。

 

 

またいつかのような日常がやってきたら夕方に起きて、ふらっと飲みに出かけよう、気の済むまで好きに飲んでコンビニでラーメンを買って帰ろう、次の日は二日酔いで大学を休んで、キレートレモンとしじみのお味噌汁を飲もう、布団の中で好きなアイドルのYouTubeを堪能して気がついたら朝を迎える。

 

 

そんな非日常の日常が、当たり前の日常がいいな